小鹿田焼・・・
GWも終わりましたが、つかの間の休日はいかがお過ごしでしたか?
私は日帰りで日田まで、その後1泊で阿蘇に行ってきました。
日帰りで日田に何をしに・・・と思いますが、特に観光とかではなく買い物です。
日田北部の山の中、皿山という場所があります。
そこは小鹿田(おんた)焼の里として有名ですが、その小鹿田焼を買いに行ってきたわけです。

今から2年前、自宅を新築中に小石原で食器を大量に買ったことはこのブログでも触れました。
小石原焼の食器はとても気に入って使っていたのですが、そのあと小鹿田焼のことを知ってその年の秋に開催された小鹿田の民陶祭に行ってみたんです。
そこで私もかみさんもすっかり魅了されてしまい、それ以来小鹿田焼の大ファンになったというわけです・・・

小鹿田焼は小石原焼の兄弟窯とも言われ、飛び鉋に櫛目、刷毛目などとてもよく似た焼き物です。
ぱっと見はどちらも見分けが付かないのですが、小石原焼は繊細で優しい女性的な感じがする一方、小鹿田焼はダイナミックで男性的。
特に鉋の入れ方などはその違いが顕著だと思います。
具体的にどう違うのかは各々画像検索でもして頂ければすぐに分かると思いますのであえて画像は載せませんw

小鹿田焼で特筆すべき点は柳瀬家・黒木家・坂本家・そして分家の小袋家でなる10軒の窯元が一子相伝で受け継いでいるということ。
地元の山で採れた土を川の水を使った唐臼で挽き、電気を使わず蹴ろくろで形を作って薪を使用した登り窯で焼く、そんなスタイルを300年以上守り続けています。
そしてその焼き物には「小鹿田」「おんた」などの銘は入れても窯元個人の銘は入れないなど、この辺が小石原焼とは大きく異なるところでしょうか・・・

小石原焼は色やデザインに富み、若い人たちにも人気がありますが、価格はちょっと高めです。
小鹿田焼と同じ民窯とはいえ、細かいところの処理など製品としての見栄えもよく考えて作っているからでしょうか・・・
一方の小鹿田焼は多少歪みあがったり塗りも一見荒っぽく雑な感じがするかもしれませんが、これは元来普段使いの器を作り続けているからです。
観光客向けの焼き物を焼くわけではなく、あくまで今まで作ってきた物を変えずに作り続けていく、そのスタンスはどの窯元も一貫しています。
そのためか小石原焼よりも価格は低めです^^

さて、その小鹿田焼に一目惚れした2016年の10月、あれほど小石原で買い求めたのに大量購入w
大量とは言っても家族3人で使う食器ですからたかがしれてます・・・
そんな中、とある窯元の店先に小ぶりな睡蓮鉢が置いてあったんです。
自宅でも睡蓮鉢でメダカを飼っていたのでちょっと気になって見ていたのですが、窯主と思しき主人は鉢を軽く叩きながら「恐らくどこかにちょっとヒビが入っている」と、水を張るのは避けた方が良いとのことでした。
小鹿田焼の睡蓮鉢も良いよなぁなんて思って他の窯元でも探してみたんですが見当たりません。
しかし、先ほどのはちょっと小ぶりで自宅にあった睡蓮鉢と入れ替えるには小さすぎるなぁとその時は諦めて帰ったのです。

そして帰宅後ネットで小鹿田焼の睡蓮鉢を検索してみたのですが、その中にこれだ!と思う鉢をあるショップのHPで見つけます。
色といいデザインといい、まさに私の望む睡蓮鉢がモニタに映し出されていたのですが、残念ながらそれは売り切れとのことで買うことができません。
一度その鉢を見てしまうとどうしても欲しい、他に売っていないかいろいろ探したのですが見つかりません・・・
ならばと、その翌年の5月に行われた唐臼祭で小鹿田を再訪し、あの睡蓮鉢を作った窯元に向かいあるお願いをしてみました。

すみません、この睡蓮鉢を同じ物が欲しいんですけど・・・
と、スマホの画像を見せると、店番の女性が「ちょっと待ってくださいね・・・」と窯主らしき人を呼びに行きます。

こうちゃん、こうちゃん、ちょっと・・・

その窯主こそ小鹿田を代表する陶工で大物を得意ともしている坂本浩二氏。

はい、なんでしょう?

とそのイケメン氏が登場し、私は睡蓮鉢を探していることを伝えます。
しかしあいにく同じ物は在庫していなかったのですが、試しに「作ってもらうことってできるんですか?」と尋ねると「もちろんです」と・・・

おお!

お店からの注文ばかりだと思っていたのですが、このように個人による注文も受けてくれるんですね。

こうなれば話しは早い。
スマホの画像を見せ、これと同じデザインで、大きさは直径40cmほど・・・と伝えます。

「分かりました、ありがとうございます!」と私に名刺を渡す坂本氏に「では秋のお祭りでまた伺います」とこちらの連絡先を伝え、この日は数点の器を買って帰りました・・・

しかしその2ヶ月後・・・
九州北部を襲った豪雨で日田の皿山地区も甚大な被害を被ります。
川が氾濫し山肌は崩れ、道路や橋は損壊して、小鹿田焼の里も多くの唐臼が流されたり破損したりと大きな被害がでました。
その後必死に復旧作業が行われてきましたが、秋の民陶祭は残念ながら中止となってしまいました。

その後、年が明けて坂本氏から電話があります。
「お待たせしてすみません、睡蓮鉢は焼き上がっていますので、いつでも都合の良いときにおいで下さい」と。

「5月のお祭りの時にでも伺います」と伝えたのですが、なんとその唐臼祭も中止に・・・
冬場の積雪も多く、重機不足なども重なって復旧作業に遅れが生じ修復箇所もまだ多いためとのことでした。
しかし、製作と販売は行っているとのことでしたので、4月末に思い切って小鹿田まで行ってみました。

日田ICから国道212を経て県道107号線に入り山に向かいます。
道路はおおむね修復されておりスムーズに走行できましたが、所々離合困難でタイマーによる交互通行する箇所もありました。
川や山のあちこちに豪雨災害の痕跡が残り、まだまだ復旧の途中であることを再確認します。
ある程度山に入ると道路の被害は少なく、程なくして小鹿田焼の里に到着。

お祭りの期間中は朝9時前には来ておかないと車を駐める場所に苦労するんですよね。
グランド跡が臨時駐車場になり、トンネルの先は片側1車線を潰して駐車場にするほどです。
しかしこの日はさすがに車は少なく、数少ない集落上方にある駐車スペースに駐めることができました。

車を降りてすぐの窯元はかみさんのお気に入りである坂本義孝窯。
私の睡蓮鉢など眼中にないかみさんは車を降りるやいなやその窯元へ・・・

コーヒーカップとソーサーのセットなどを購入して、一軒一軒見ながら降りて行きます。

この日は休日ではありましたが、お祭りは開催されていないので販売品の数も非常に少ないです。
というか普段がこういう感じなんでしょうね・・・
しかしお客さんの数は想像以上に多くて驚きました。
年配の方が多かったのですが、中には若い家族連れや外国人のカップルなどもいて結構賑やかでした。

夫婦揃ってお気に入りの柳瀬晴夫窯などでもいくつか買い求め、いよいよやってきました坂本浩二窯。
はやる気持ちを抑えて窯元を伺います・・・

お待たせしました・・・

いやいや、大変でしたね・・・

そんな会話のあとに引き出しの奥から取り出してきた物が・・・




おおお~
イメージ通りじゃないですか~






直径は尺三寸で約39cm。
全体にダイナミックな飛び鉋が施され、櫛目がアクセントになったいわばよく見るタイプの柄です。
シンプルでありながら一見して小鹿田焼と分かるこのデザインがとても気に入っています^^

車のホイールが入っていた段ボールに丁寧に梱包して頂き、早速お会計・・・
金額はあえて書きませんが、ネットで売っている価格よりもはるかにお安いってことだけ書いておきますw

何度も礼を言い、とりあえずブツは車に乗せ、集落唯一の飲食店である山のそば茶屋でおいしいおそばを頂きました。

ギ~・・・ゴットン と、小川のせせらぎと共に静寂の中に響く唐臼の音、これぞまさしく小鹿田の風景。
ゆったりとした時間の中でのんびりと好きな焼き物を見て回りのもいいよね~

小鹿田のすばらしさを再確認したと同時に、自分が着実に歳をとっているということを実感させられた一日でしたw

| 独り言 | 23:55 | comments (0) | trackback (0) |
阿蘇へ・・・
GWの終わり、ムリ言って休みを入れてもらいなんとか連休を確保したので1泊2日で阿蘇に行ってきました。
なぜか我が家は阿蘇が大好きでして、その魅力はなんと言っても雄大な自然とおいしい食べ物、そして温泉ですね。
阿蘇地方も2年前の熊本地震で大きな被害が出ました。
その物的被害で最大とも言えるのが阿蘇大橋の崩落でしょうか・・・
熊本方面から国道57号線を進んで立野を過ぎると、南阿蘇方面への国道325号線を繋いでいる大きな橋で極めて重要な橋でした。
さらに南にあった長陽大橋も損傷を受けて通行止めとなっていたたため、南阿蘇方面へのアクセスはしばらく面倒な事になっていましたが、長陽大橋が昨年復旧したためそれも解消されました。
一方、阿蘇市方面へは阿蘇大橋の崩落とその周辺の被害が大きく、ミルクロードを迂回路とする状況が今も続いています。
今回私たちが向かったのも阿蘇方面でしたが、GW期間中ということもあってかなりの交通量でしたね。
大津を過ぎたあたりから渋滞気味の中なんとか赤水まで抜け、そこから草千里を目指します・・・

渋滞していたとはいえ早めに家を出ましたので9時過ぎには草千里に到着。
駐車場入口では誘導員から「今日は子供の日なので無料です」とありがたいお言葉。
ちょいと冷えますが、お天気もまずまずで良かった・・・




ここに来たらまず避けられないのがこの乗馬w
以前来たときに子供が気に入り、今回で3回目ですか・・・
さらに今回は係員にお願いしてお気に入りの馬「はるちゃん」に乗せてもらいご満悦w

ここでしばらく散策しようと思ったのですが、予想していたよりもかなり寒く、小一時間で草千里をあとにします。
その後は車を山上に向けて走らせ、有料の阿蘇山公園道路を登って火口見学です。




火口から1km以内は4年前から立ち入りが規制されてきましたが、この春やっと規制解除となり火口見学ができるようになりました。
私たちが到着したときの火山ガス濃度は2ppm以上5ppm未満の黄色ということで、健康な人でも「注意」とのことでした。
鼻を突く硫黄臭は別府や雲仙の地獄とは比べものになりません。




これが阿蘇中岳の第一火口です。
私は子供の時に一度来たことがあるみたいなんですが、記憶にございません・・・
ですから実質初めて見たようなもんですから、正直感動しました。
エメラルドグリーンの火口湖からもうもうと水蒸気が上がり、これが紛れもなく活動中の火山であることを認識させられます。
子供は「今噴火したらどうすると?」と不安気な顔をしますが、どうかご安心を・・・




「いざとなればここに向かって一目散に走れ」と待避豪を指します。

え?あれ避難する場所なの?

と、すっとぼけたようなことを真顔で聞くのはうちのかみさん・・・
なんせ活火山の火口を目の前にするなんて初めての経験ですから、知らなくても仕方ないですかね。




このような待避豪がいくつもあり、中にはヘルメットとガスマスクが常備されているそうです。




阿蘇山ロープウェーの火口西駅から阿蘇山西駅を眺めます。
このロープウェー、私たちが2年前に草千里を訪れた翌日の噴火で火口西駅を噴石が直撃して大穴をあけて以来運休中です。
2年後には再開予定とのことですので、今度は是非ロープウェーに乗ってみたいですね。


さて、そろそろ寒さと硫黄臭で鼻が厳しくなってきたのでそろそろ降ります。
しかし、家族にはこれを必ず一度は見せておくべきものだと思っていたので良かった・・・

| 旅::阿蘇 | 21:14 | comments (0) | trackback (0) |
高森へ・・・
阿蘇中岳の火口を満喫したあとは高森方面に車を走らせます。
国道325号線~国道265号線に入り、休暇村のところを左へ・・・




ここは高森田楽村というお店。
この周辺は田楽を食べさせるお店があちこちにあるのですが、このお店は我が家のお気に入り。
もっと北に山村田楽という老夫婦が営むお店があり、家庭的で暖かいそのお店が大好きだったのですが、かなり前に閉店してしまいました。
それから田楽の里とか保存会とか数件のお店で田楽を食べてみましたが、その中でこのお店が今のところ一番気に入っています。
根子岳をバックに周囲は田んぼと畑しかありません。
敷地内の別棟は民宿としても営業してるようです。
広い店内で囲炉裏を囲み、暑い中汗を流しながら頬張る田楽はオーソドックスですがとても美味しいんですよね・・・
我が家は田楽定食に地鶏をプラスするのがいつものスタイルです。


お腹が膨れたところでこの日の宿のある内牧へ向かいます。
途中、道の駅阿蘇ではお約束の買い物。
ここの定番ともなっているソフトクリームは美味!

その後、内牧に向かい飲み物やつまみを買いに行きます。
ダイレックスやドラッグコスモスもありますが、うちは専ら「みやはら」という地元のスーパー。
こういうローカルなお店って他所じゃ売ってないようなものもいろいろあって楽しいんですよねw
特に総菜とか惹かれるものも多いのですが、夕食は宿でしっかりといただきますのでつまみと飲み物だけ・・・




そしてこちらがこの日宿泊した宿。
2年前にリニューアルされた鷹の庄という新しい宿で、全10棟が温泉付の離れとなっていて、ベッドありの源泉掛け流しの風呂あり。
そして食事処も個室で落ち着いた雰囲気のとてもいいお宿でした。

風呂も好きなときに好きなだけ入れるってのはやはりいいもんですw
いつものようにまったりと過ごして夜は更けていくのでした・・・

| 旅::阿蘇 | 23:06 | comments (2) | trackback (0) |
阿蘇二日目・・・
この日宿泊した鷹の庄という宿ですが、宿全体がとても静かで、造りも雰囲気もとても落ち着いておりかなり気に入りました。
食事も質量共に申し分なく、従業員もきめ細やかな対応で好感が持てました。
またいつか利用したいなぁと、そう思えるお宿でした。

さて、前の日の午後から雨模様となった阿蘇地方ですが、この日も朝から弱い雨が降っています。
まぁこの日立ち寄る場所は1箇所だけなので雨でも構わないのですが、とりあえず前日に数百円の傘だけは買っておきました。
車を屋根のあるエントランスまで乗り入れ、荷物を積んで宿の皆さんとはお別れ。
部屋でギリギリまでゆっくりしてたもんですから、そろそろお昼になろうかとしています。
この日はこのあと宮地でお昼を食べて帰ろう・・・


宮地は内牧から20分ほどでしょうか、阿蘇神社の駐車場に車を駐めて横参道を散策します。
参道といってもそれほど大きくはないのですが、なかなかお洒落なお店が軒を連ねています。
雨さえ降っていなければつぶさに見て回ったのですが、お目当てのお店を見つけるとたまらず中に入って昼食タイム・・・




はなびし、という老舗の食事処でいただいた「あか牛の牛カツ重」です。
以前テレビかネットかどちらかでチラッと見かけて「これは食べたい!」と思っていたのですが、今回めでたく食べることが出来ました^^
まぁそもそもこの旅の目的が阿蘇の火口見学とこの牛カツ重だったわけですw
あか牛に関しては阿蘇に行けば必ず目にしますし、口に運ぶ機会も多いと思います。
特に内牧にある「いまきん食堂」のあか牛丼はあまりにも有名で、休日は3,4時間待ちなんてことも珍しくありません。

あか牛の美味さはサシの多く入った霜降りよりも赤身にあると私は思います。
元々脂肪分の少ないあか牛の赤身ですが、想像以上の柔らかさに皆さん驚かれると思います。
柔らかくてジューシー、そして牛肉のうま味がしっかりと味わえるこのあか牛、実は私もかみさんもこのあか牛が大のお気に入り。
地元福岡でもあか牛を見つけたら迷わず買ってきてしまうほど・・・
鶏は丹波の黒どり、牛は阿蘇のあか牛がうちのおすすめw

さて、この日いただいた牛カツ重ですが、噂に違わぬ美味さでした。
あか牛丼は焼いてスライスした肉ですが、こちらはカツなんですよね・・・
そのカツを薄く包んでいる衣のカリッとした食感と柔らかいお肉のバランスが絶妙です。
ただ一つ言わせてもらうとすれば、ちょいとお値段高すぎやしませんか?
一人前2800円という価格はちょっと・・・
お肉だけの牛カツ皿盛りでも2100円ですから、気軽に食べられる価格じゃありませんw
それでも味は確かですし、大勢のお客さんが食べに来ています。
ここ最近移転リニューアルされ、店内はゴー----ジャスに生まれ変わっており・・・

こりゃ~儲かりまっせ!

食後のデザートでも付けばまた印象は変わるのかもしれませんが、一度食べれば十分かな?

しかし、またいつか食べに行くんでしょう・・・
確かに美味しかったからw


さぁ、腹も一杯になって雨も小降りになってきました。
あまり長居するとGW最終日の大渋滞に嵌まって大変なことになりますので、そろそろ帰ろう・・・

ただ、せっかくここにやってきたのですから、とりあえず阿蘇神社だけは拝んで行こう。




ここも先の地震で楼門と拝殿が倒壊し、その他神殿なども損壊するなど大きな被害を被りました。
ですから往年の姿はそこにはなく、再建に向けた工事の真っ只中でした・・・
再建は2022年の予定とのことですから、再建後にあらためて訪れたいと思います。

最後に、帰路の途中で道の駅阿蘇でまたソフトクリームを食べ、かみさんお気に入りの「芋萌え」という饅頭や馬刺しに総菜類、阿部牧場の牛乳など買い込んで帰りました。

| 旅::阿蘇 | 21:30 | comments (x) | trackback (x) |

  
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